三寒四温とはよく言ったもので、時ならぬ春雪の冷えこみから一転して今週は暖かい日が続いた。二月は、冷え込みを強調するかの様に粛々と屹立するビル群が良く澄んだ青空をくっきりと切り分けていた都心のスカイラインも今朝は湧き上がる靄(もや)で輪郭も和らぎ、気付けば早朝の陽光に映えるビルのファサードや街路、ブランドショップのウインドウ、そして路往く人々の表情や仕種にもにも春があった。
冷え込みから身を守る為にコートの襟を掻き合わせて、せかせかと足早になることも無く、久し振りにゆったりとした気分でウオーキングを終えて職場に辿り着き、入れ立ての珈琲を飲みながら目を通した日経MJ紙に興味深いアンケート記事が載っていた。
それは、日経産業消費研究所が首都圏33箇所の繁華街の人気度を、首都圏30km圏内に住む20~60代の成人男女の内から無作為抽出した880人を対象に去年12月にアンケートした調査結果で、内容は3~4年前に比べて「行くようになった繁華街」と「行かないようになった繁華街」を二箇所まで選ばせ、前者の回答割合から後者の回答割合を引いた数字をランキング付けしたものである。
<行くようになった街ベスト10>
①お台場5.3%
②横浜・みなとみらい4.4%
③恵比寿2.9%
④幕張2.2%
⑤丸の内2.0%
⑥品川
⑦吉祥寺
⑧六本木
⑨立川
⑩府中・聖蹟桜ヶ丘
<行かなくなった街ワースト10>
①渋谷▲14.8%
②新宿▲12.3%
③原宿▲5.9%
④池袋▲5.1%
⑤銀座・有楽町▲1.5%
⑥日本橋・八重洲
⑦上野・御徒町
⑧自由が丘
⑨下北沢
⑩大宮
人が行くようになった街は再開発の進む新鮮な街で、「再開発ビルへの来訪者の評価・イメージ」のトップは「居心地よい」が丸の内オアゾ、「刺激的」が六本木ヒルズ、「文化的」が丸の内オアゾ、「高級感がある」が六本木ヒルズ・丸ビル、「遊び心がある」が汐留シオサイト・コレド日本橋、「好きなブランド店がある」が六本木ヒルズ・丸ビルであった。
一方、人が行かなくなった街では渋谷と新宿が突出、池袋、原宿と続き、かつて人気の山手線繁華街が並び、若者の街といわれる渋谷はアンケート対象の一番若い20代でも「行かなくなった街」でトップであったという。渋谷と新宿の人離れの理由は治安に関する不安で、「風紀が悪い」に30~40%、「街に居る人に危険や怖さを感じることがある」や「街が汚い」に10~15%の人が答えていると言う。
そして調査報告は「今後も都心部では再開発計画が目白押しで、居住者の都心回帰もあって新スポットの集客力は強まり、都心部は限られたパイを奪い合う競走で優勝劣敗がより鮮明になる時代に入った」と結んでいる。
勉強と称して最新の再開発街区の店に狙いを定めて飲食会を行う職場の習性のお蔭もあって、これらの都心対象地区の殆ど全てに出入りしている所為か、この調査結果は私が日頃感じていることと合致、うなずけるものであり、「私の時代感覚もまだまだである」と密かに自負した処である。
都(みやこ)の有り様は大げさに言えばその時代の国情や世情、市民文化を反映する鏡であり、こういう調査結果やその傾向は含蓄あるもので興味をそそられる。この調査結果をご覧になっての諸兄姉のご感想や如何に?
◆写真はこの程上棟成ってこの秋10月にも竣工、リニューアルオープン、市場投入される東京ビル(仮称)。東京駅丸の内駅舎の空中権を買い取り容積率を積み増した、「特例容積率適用区域制度」の日本初利用建物である(右手は東京三菱B/K本店ビル、手前は東京中央郵便局舎)。
※オフィス・店舗の複合高層ビル、地下4階、地上33階、高さ164m、延床面積15万㎡、オフィス階はワンフロア800坪、天井高2.8mのワイドな無柱空間
’05.03.12 浪漫老翁乱
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