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2009年9月

2009年9月17日 (木)

◆シェイクスピアの墓碑銘 【Hats & a Stick】イングランド

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※写真はクリックで拡大します

「ヒトゴロシ・イロイロ」1564年に生まれ1616年に死んだ詩人、劇作家、役者、劇団株主、地方の名士・・・、あのウィリアム・シェイクスピアの生地はイングランド中部のストラットフォード・アポン・エイヴォンである。

 私は未だ勤めていた数年前に遅い夏休みを利用して、「ピーターラビット」の作者ポターや詩人ワーズワースが住んだ湖畔地方とE・ブロンテのハワース村等のあるイングランドの北部経由でその田舎町を訪ねたことがある。

 エイヴォン河沿いにある聖トリニティ教会はこれと言って特徴のない小さな教会であった。私は内部に入り祭壇の手前に安置されたシェイクスピアの墓の前に立った。

砂岩の棺の蓋には彼が彫らせたという墓碑銘が窺える。傍らの拓本掲示板の文字は、

Good friend for jesus sake forbeare, to digg the dust enclosed heare. Blest be the man that spares these stones, and curst be he that moves my bone.

「よき友よここに葬られし亡骸掘ることイエスのためにお控え下され。この墓石守るものに祝福あれ、わが骨動かすものに呪いあれ」というもの。

 喜劇、悲劇、史劇を数多くものしたシェイクスピア。彼の芝居の登場人物には王侯貴族から乞食まで、妖精から魔女まで、暴君から処女、娼婦、暗殺者、奴隷、農民、商人等ありとあらゆる人物が登場する。彼は長年の人間観察と研究で人間誰もが持っている〝どうしようもない性悪振り〟を熟知していた。

 人々の喝采を浴びて名声を博していた彼は皮肉なことに死の床で人間不信を益々募らせて、迂闊にも他人を疑わんばかりの文言を自らの墓碑銘としてしまったのだ。

 今迄彼を信じて支えてくれた観衆に向かって大団円で〝あかんべ〟をしたようなものである。私は遥々と遣って来て悪いものを見てしまったと言う気がした。

 シェイクスピアが創造した言葉で今も使われている英語にWhat the dickens is it ?「一体全体何事だ」がある。  

dickensdevilの遠回し語

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